2023.06.14
【小児口腔発達学会理事が解説】ORT(オーラルルートセラピー)矯正と従来の矯正治療の違いとは?
【小児口腔発達学会理事が解説】ORT(オーラルルートセラピー)矯正と従来の矯正治療の違いとは?
子どもの歯並びが悪いと、親は矯正治療を考慮することがよくあります。
しかし、歯並びの問題が解決されたとしても、それだけで十分なのでしょうか?
歯並びが悪い子どもに共通する特徴として、以下のような問題が挙げられます。
・集中できない
・発音が聞き取りにくい
・食べるのが遅い
・口をポカンと開けたまま
・いびきがある
・日中眠たそうにしている
・成長が遅い(場合がある)
これらの問題は、一見どれも歯並びとは無関係に思えるものもあります。
しかし、歯並びの悪さやその原因は食事の困難さや顔や顎の成長の遅れに影響を及ぼし、睡眠呼吸障害を引き起こすことで集中力に欠けることが少なくありません。
また、常に口を開けていることで口臭が生じやすく、虫歯のリスクも高まります。
これらの見かけ上関連性がないような問題も、実は歯並びを悪くする原因の部分で深く関連しているとされています。
そのため、単なる矯正治療に留まらず、根本的な問題の解決を目指すことが重要です。
◆ORT(オーラルルートセラピー)矯正と通常の矯正治療の違い
従来の矯正治療は、歯の位置や噛み合わせを整えることが目的でした。
これにより、見た目の改善や、歯並びの悪さによる清掃困難からくる虫歯や歯周病の予防が期待されます。
一方で、ORT矯正は、歯並びが悪くなる原因を突き止め、それを解消することを重視している違いがあります。
このアプローチは、単なる美容の問題にとどまらず、背後にある健康上の問題にも対処します。
たとえば、子どもの場合、歯並びの問題はしばしば顎の小ささに起因します。
赤ちゃんの頃から顎の成長は始まり、十分な成長を促すには舌の正しい位置、使い方が重要です。
理想的には、鼻呼吸で自然に口唇は閉じ、舌は上顎の口蓋という屋根に軽く密着しているべきですが、顎が小さい子どもは舌の位置が下がりがちで、口呼吸やお口ポカンの状態、不正確な飲み込み方をしているケースが多いです。
そのため、ORT矯正では、これらの問題に対処するために、患者自身への習慣指導が不可欠です。
◆ORT(オーラルルートセラピー)矯正の5つのアプローチ
ORT(オーラルルートセラピー)矯正の5つのアプローチには以下のものがあります。
1.正しい姿勢である
2.口が閉じている
3.安静時舌が上顎についている
4.正しい呼吸ができる
5.正しい嚥下ができる
ORT矯正では、これら5つの要素がすべて満たされている状態を目指します。
歯の位置を正しく整えることは重要ですが、歯並びの悪化の根本的な原因を解消することも重要です。
なぜなら、歯並びを改善しても、再発を起こすことが多くあるからです。
歯並びを整えるだけでは、歯並びが悪くなった原因は治らないので、ORT矯正では5つのアプローチも同時に行い再発を防ぐことが大切だという考えがあります。
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