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2023.06.28

【小児口腔発達学会理事が解説】歯並びが悪い直接的な原因である顎の小ささについて

歯並びが悪い直接的な原因である顎の小ささについて

 

◆歯並びが悪い=顎に歯が正しく並んでいないということ

 

歯並びの悪さは、顎の形成や発育に関する問題によって引き起こされます。

顎が正常な顎が不十分な大きさや形状である場合、歯が適切な位置や向きで配置されず、歯並びが乱れることがあります。

 

Weston Priceは1939年の著書「食生活と身体の退化」で歯並びの悪さと顎の形成・発育の関係について「近代文明から孤立した集団では虫歯や歯周病、咬合不全はほとんどなかったが、西洋近代文明がもたらした精製された穀物、植物油、加工食品、砂糖が生活に入ってきたことで子供達の顎は細くなり虫歯、歯周病、咬合不全が急増した。」という内容の議論をしています。

 

つまり近代文明の普及とともに、精製された穀物や加工食品、砂糖などの食品が一般化し、これらの食品の消費が増加したことで、子供たちの顎が十分な大きさや形状を発達させるために必要な刺激や栄養素が不足したと考えられます。

結果として顎の発育が阻害され、歯並びの悪さや咬合不全が引き起こされると考えられます。

ただし、この考え方は食生活が直接的な原因かどうかの検証が行いにくい為、真の原因かどうかは不明瞭になっています。

 

◆舌の使い方や呼吸方法も顎の小ささの要因

 

さらに、口の使い方や呼吸方法も顎の成長や歯並びに影響を与える要因として重要です。

顎が小さい子供には、お口ポカン・舌が上顎についていないなどの共通点があり、逆に良い歯並びの子供は必ず舌が上顎についています。

 

常に口を開いている口呼吸の人(お口ポカン)は正しく呼吸が出来ておらず、いつも呼吸のために舌が下がってしまっていて、口唇と舌による歯列や咬合を保持する力のバランスが崩れてしまっていることがほとんどです。

 

この舌が本来あるべき舌の位置より下がってしまってる、つまり低い位置にある舌のことを「低位舌」といいます。

本来あるべき位置に舌がある正常な場合、上顎には、舌が内側から押す力(舌圧)が働いています。

しかし低位舌の状態では、舌が下がり、上顎に正しい圧力がかからず、顎が十分な発育を遂げることができません。

 

正しい舌の使い方をすることではじめて、上顎に適切な圧力がかかり、顎の成長を正しい方向へ促進することができるのです。もし口呼吸や低位舌の状態が続いてしまうと、顎の成長が阻害され、歯並びの悪さや咬合不全が悪化する可能性があります。

 

◆子どもの歯並び・小児矯正についてお悩みがあればSAKU DENTAL CLINICへ

 

これらのように、歯並びの悪さの直接の大きな要因は、顎の小ささであることが考えられ、顎の小ささは口呼吸やお口ポカンなどが原因となっている可能性が非常に高くなっています。

 

したがって、健康な歯並びや正常な顎の発育を促進するためには、適切な食生活や口の使い方の指導が不可欠です。

当院では定期的な歯科健診や口腔ケアに加え、ORT矯正の考えの元、口呼吸やお口ポカンなどの根本解消を目指して、トレーニングや指導も積極的に行っております。

 

子どもの顎が小さい問題でお悩みの方は、千葉県習志野市の津田沼駅周辺にあるSAKU DENTAL CLINICへご相談ください。